「そもそもREITとは?」
「REITはやめとけの声が出る理由は?」
「REITのおすすめ銘柄ってあるの?」
「REITの利回りは、実際どう?」
このような疑問を、

今回は、利回り6%超、この高配当株が底値からジワ上げというテーマでお届けします。
時期的には3月高配当株を扱いがちですが、今回私が取り上げたいのは不動産REITです。
「またREITか」と思われるかもしれませんが、少しお待ちください。
REITは上場不動産投資信託、分配金の高さが魅力的でありながら、近年はどんどん下落してきました。
REITをまとめた代表的なETFである1343 NEXT FUNDS
東証REIT上場投信も下落が続き、そのおかげで分配金利回りは4.58%。
個別で見ても利回り5%、6%超がゴロゴロしています。

【REITとは?】不動産投資信託の基本と仕組み
REITとは「Real Estate Investment Trust(不動産投資信託)」の略称で、投資家から集めた資金で不動産を購入・運用し、その賃料収入や売却益を投資家に分配する金融商品です。
日本では「Jリート」とも呼ばれています。
しかし何と言っても日本は金利上昇トレンドに入ってきて、それがREITのような不動産には大敵。
私も1年以上前からREITに関してはインカム投資の対象の一つとして挙げてきたんですけども、ここ1年は利上げが続いて、反比例するかのようにREIT全体で下落が目立ちました。
しかしこのREIT、個別に見ても状況的にも面白いフェーズに来ていると思っています。
日米ともに長期金利が高い水準にありますから、まだ警戒が必要なものの、数年スパンで反転を狙っていきますし、何よりも人気のある高配当株に比べても分配金利回りが高い。
そんな状況だからこそ取り上げたいと思います。

【REITはやめとけ?】投資家が警戒すべきリスク要因
撮影日の3月21日は三菱UFJ始め銀行株が急落したんですが、
彼らもつい5年前ほど前は下落アンド割安アンド株価が安いから高利回り株の代表で、見向きもされませんでした。
しかし結果として金融環境が変わり、底値から約6倍に大化け。
安定していてもダメかもと思われている時こそ、長期で見れば投資の良いタイミングです。
高値掴みをする心配も小さいとも言えるでしょう。
だからこそREITを手放しで褒めてガチ押ししたい訳じゃないんですが、
今だからこそ見ておく価値があります。
銘柄選定の参考にしてください。

【REITとETF】投資家が知っておくべき基礎知識
まずREIT全体に連動する1343 REIT ETFの推移を見てみますと、2013年のアベノミクスから低金利とお金がジャブジャブの環境で、
どんどん株価と収益を上げてきて成長してきたんですが、2020年コロナショックで、ホテル商業施設、オフィスREIT中心に暴落。
その後V字回復も鮮明だったんですが、ここ3年半は下落が続いています。
実はこれ、反比例するように上がってきたのが日本の10年国債利回り、長期金利です。
こちらがここ15年間のREITの価格推移。
それに比べて、こちらが日本の10年国債利回り、長期金利の推移です。
2012年、もっと言うとその前から金利自体は下がってまして、2016年にはマイナス金利で10年債でさえマイナス。
一度反発するんですが、2020年にコロナショックによって低金利を維持せざるを得なくなり、さらに下がったんですけども、この2021年から急騰しているのが分かると思います。
現在の長期金利は1.5%。4%台後半を数えるアメリカと比べるとだいぶ安く感じますが、元々マイナスがゼロだったところから数年で金利が急騰って結構異常なんですね。
0.01%、0.1%みたいな単位で数えてきますんで、底値からすると現在の金利は実に150倍。
まさに長期金利の上昇に伴って、REITは逆に下落しているのが分かると思います。
不動産は多額の借り入れをして、しかも長い期間かけて返していきますから、当然資金のレンタル料になる金利も高くなりがちで、不動産開発をするREITの負担も爆発しして、価格の下落に繋がっています。

REITの今後の展望と投資戦略
思い起こす1年前には、
久しぶりの利上げと長期金利の底上げを抑えるYCC(イールドカーブコントロール)を解除してから、一気に急騰するわけです。
それにまだまだ日銀としても政策金利を上げていく意欲を見せてまして、より金利高になってしまうかもしれません。
ただこの長期金利に当たる10年債利回りに関して、上昇することに対して日銀が今気を揉んでます。
実は2月の中旬にこの長期金利上昇に対して、植田総裁が牽制するような発言をしてまして、あまり上昇する場合は一度止めていた国債の買い入れを再開しても、長期金利の上昇を抑えていく方針を示唆しました。
短期法の政策金利はまだまだ上げてきますが、10年以上長期債については一旦これ以上急激な上昇を望んでいないということですね。政策金利以上に長期の金利は上がり続けると経済に対する影響が大きいです。
この4月にも4000品目以上の値上がりが予定されてますが、今日銀がやろうとしている利上げが引き締めて、ややペースが早い物価高に対する対応と言われています。
金利を上げる事によって、円が変わりやすくして、円高にして輸入物価を抑えたり、経済がそこそこ悪くないうちに金融緩和から金融引き締めをしていくことによって、また経済が悪くなった瞬間に金融緩和をボンと発動できるような体制にしておきたい。
人々が苦しまないように大規模な値上げもお願いしておく、そんな方針に見えてとれて、ただ不動産や株に影響する長期金利に関しては
めちゃくちゃ上昇してほしい訳ではないです。
利上げをすると言っても、経済環境自体はクラッシュさせたくない訳です。そしてこの長期金利が意味で影響してきた不動産REITですが、金利の上昇目途が付くと、ここはチャンスになりやすいです。
REIT指数も長い目で見ると下落してるんですが、実は年初からは結構底堅い動きで平均で年収2.2%。
これは現在マイナスの日経平均株価やS&P500よりも、現時点では力強い動きとなっています。
あれだけ株が下げていたのに、むしろこの下値を切って上がってますので、長期投資家が好む下落からの浮上、このパターンに入ろうとしています。
大事な点として、まだまだ政策金利はおそらく上げていくんですけども、それはあくまで短期金利で長期金利に関しては日銀自体が上げ過ぎを望んでいない。
この姿勢が見えてるのが重要です。
その点からもまだ盤石とは言いませんが、REITに流れが着実に状況でして、そして高利回りでありながら実際に上昇してるもの結構あります。

【REITのおすすめ】注目の高配当銘柄3選
1. グローバル・ワン不動産投資法人(8958)
現時点でREITの中で利回りが高くそして上昇しているのが8958グローバル・ワン不動産投資法人です。
昨年12月から24%上昇中。半期ごとに発表される決算も好調です。
グローバル・ワン不動産投資法人は明治安田生命、三菱UFJ、近鉄グループをスポンサーとした都市部のオフィスに特化したREITです。
物件数は14棟と少ないんですが、規模よりも質を重視してまして、東京の主要5区や23区を中心にした高品質なオフィス開発、賃貸売却を行なっています。
格付けもAA-と信用評価が高く近年はオフィスのリーシングや賃料改定を行ないながら収益を上げてきまして、ポートフォリオの稼働率は96.2%。
一部品川などテナント募集に注力していて、売却を検討している物件もあったりしますが、都市部開発用地が割と限られていて、リモートワークが叫ばれて久しいですが、オフィスの需要は堅調です。
また今期に関しましては売却した既存の物件の含み益を分配金として一部還元。財務に関しても三菱UFJがバックについてますんで、体制としては盤石です。
都市部で勝負するネックとしては、大規模に開発できる用地がほぼほぼ残されていないということです。
それだけ限られた物件に人が集まるので賃料を上げる要因にもなりますが、新たにオフィスビルを開発したり取得したりする際にコストが大きく上昇してしまう。そこは留意する必要があるかなと思います。
とはいえこの上げ方は強力ですし、出来高も増えてきています。
足元の業績自体は好調ですから、長期金利の上昇が止まてくれればなお追い風です。
あとは賃料上げながら、中期の資産目標である2500億円に達するため、いかに物件を取得していくか。
この方針が次の決算でも分かりますので、上がってる最中ですから、その決算を見てからでも遅くない気もしますが、利回り高く上昇中ですのこの機会に注目しても良いと思います。
2. ジャパンホテルリート投資法人(8985)
分配金が高くて強力に伸びてるのが8985のジャパンホテルリート投資法人です。シンガポール系のファンドが運用してまして、その通りホテルに100%集中してます。
ホテル特化のREITとしては運用最長で分配金利回りも現在トップ10入り。
近年はインバウンド好調もあり、右肩上がりに収益が伸びてます。最近も上昇気味。
ただこれは面白いのが、長期で見ますとむしろ昨年頃からは下落傾向でそんなに上がってないんですよね。
相対的に他のREITよりは下落率が小さいですが、コロナショックで宿泊業が壊滅した2020年頃が最高の買い時でした。
業績は最近になって急上昇してるのに、もう株価が上がらないというのがまさに底値でして、もうあれだけ外国の方が来てインバウンドが好調だからホテルリートが良いというのは特需に頼ってる訳ですね。
ただ冷静に考えて業績は良い訳です。
分配金はここ4年間で10倍以上に、利回りも6.17%。
Go Toキャンペーンとかその頃から信じられなかったぐらい良いホテル代が今高騰してます。需要の高まりもありますし、人件費や光熱費の高騰がそのまま転嫁されてるのもあります。
ですので当分この状況が続きそうです。
もちろんホテルは景気にも大きく連動しますんで、例えば海外が経済不安になったり、今円安だからすごい安い安いと日本の物を買ってますが、すごい円安になったり、そういった状況ではリスクがあります。
ただ根本的に物価がやっぱりまだまだ日本は海外に追いついてない。アメリカとか欧州がようやく物価上昇が落ち着いて前年比プラス3%とか4%と言ってるのに、日本で一番物価が高い東京都で見てもコアCPIは前年比プラス2.2%。
高くても3%と元々海外に比べて安いのに上昇率もまだ追いついてないですね。
その点これはちょっと悲しいですが、為替レートの影響を除いても、海外の物価に比べて日本の物が安くなっていく傾向はまだ続いてまして、その点ではまだまだホテルREITの好調は続きそうです。
現在物件が結構幅広く分散してるんですが、各地方の主要都市において、引き続き運営投資の新規物件取得ができるかどうか。
ここは鍵になってきますし、最近では福岡市のヒルトン福岡シーホークを取得するなど、大規模物件を伸ばしてて、そして人件費も多分上がっていくと思うので、うまく価格転嫁ができるかがポイントです。
何よりも株価がそんなに上がってない。むしろ一旦の不況でホテルが不調になってから、株価上昇するパターンともしれませんので、その点も注目です。
3. 三菱地所不動産投資信託(3481)
昨年から取れてて、あまり上がってないのが3481の三菱地所不動産投資信託。
昨年3月の日銀利上げが最後の下げだと思ったんですが、そこからは期待を裏切り下落中。
ただ2月に株式分割してから、一旦反発してまして、利回り5.4%。
ただ業績としては低調です。物件は個人法人とも伸びてますし、近年は業績も伸びてたんですが、新規参入が相次いでやや競争が激化します。
例えば東京都心の不動産やマンションを扱うのだったら、もう既に土地が限られてますから、
ある程度先に見込みのある物件を持っている、REITが有利ですけども、物流は郊外とか広い土地に建てますので、比較すると参入や設備投資が容易なんですね。
まして需要が伸びていくことが期待される分野ですから、その点でも注目する要素があって、そこを私もやや見逃してたなと思っています。
とはいえ昨年安値近くで、一旦反発してますし、冒頭で言った通り、長期金利はやや日銀が考える上昇に近づいてますんで、少し辛抱が必要かもしれません。
ホテルや商業施設に比べれば物流は安定感がありますので、今の様な安いタイミングで注目してみても面白いと思います。

【REITの利回りは?】高配当が魅力の不動産投資信託
REITの最大の魅力は、やはり高い分配金利回りです。
現在、市場全体の平均利回りは4.58%に達しており、個別銘柄では5%〜6%超の高利回り銘柄がいくつも存在します。
特に本記事で紹介したグローバル・ワン不動産投資法人(8958)やジャパンホテルリート投資法人(8985)は、それぞれ高い分配金を維持しながら、株価も底値から上昇傾向にあります。
ジャパンホテルリートに関しても高水準の利回りを実現しています。
REITの分配金は一般的な株式とは異なり、利益の90%以上を配当することで法人税の優遇を受けられる仕組みになっているため、構造的に高配当になりやすい特徴があります。
長期投資家にとっては、定期的な収入源としても活用余地があります。

まとめ:REITへの投資は今がチャンス?
日銀の金融政策と長期金利の動向に注意は必要ですが、以下にポイントをまとめました。
①長期金利の上昇に伴って下落してきたREITは、日銀が長期金利の急激な上昇の抑制を示唆する姿勢から、反転の兆しを見せています。
②平均で4.58%、個別では6%超という高い分配金利回りは、他の投資商品と比較しても魅力的な水準です。
③グローバル・ワン不動産投資法人(8958)、ジャパンホテルリート投資法人(8985)、三菱地所不動産投資信託(3481)など、それぞれ特色ある銘柄から自分の投資スタイルに合ったものを選ぶことができます。
もちろん、依然として金利上昇に伴うリスクはありますが、「安定していてもダメかもって思われている時こそ、長期で見れば投資の良いタイミング」という見方も一理あるでしょう。
分配金を受け取りながら長期的な値上がりも期待できるREITは、現在の市場環境において再評価されるべき投資対象と言えるかもしれません。
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当記事管理者・著者情報 株式会社RES代表取締役/Youtube Trade Labo配信者 児玉一希

株式会社RES代表取締役/Youtube Trade Labo配信者 児玉一希 プロフィール
東京都立大学(旧・首都大学東京)卒業後、2014年に新卒でリクルートグループへ入社。営業職としてキャリアをスタートするも、当初は思うような成果を上げることができず、2年後に転職を決意。
2016年、金融教育を手がける企業に転職し、投資家の講演運営に携わる中で、株式投資をはじめとする各種投資について学ぶ機会を得る。
その過程で、投資と教育の分野に対する関心が高まり、自らも教育事業に携わるようになる。これまでに直接指導を行った受講者は累計2万人を超える。
2020年には、株式会社RESの代表に就任し、お金や投資を学ぶための学校(現:「マネバ」)を創設。
さらに、2022年にはYouTubeチャンネル「Trade Labo」を開設し、株式市場や個別株の分析に関する情報発信を開始。投資に関心を持つきっかけとなる場を提供している。